T ・ 花 便 り : 「彼 岸 花・ヒガンバナ」 2017年9月20日・秋彼岸
秋彼岸の里 この季は 赤・白・淡黄の彩りも鮮やかに花開く 「ヒガンバナ」 をお届けします
稲作の伝来と共に古く中国から渡来した ヒガンバナ科の多年草 秋の彼岸のころ 人里に赤色の
炎のような花が咲き乱れることから 彼岸花の名があるとも 別名は「曼殊沙華・マンジュシャゲ」
=梵語の天上に咲く 「赤い花」 の意=で 仏典・『法華経』 の中にある言葉との由
葉を出す前に突然花茎を伸ばして急に輪状に花開くので 「まず咲き」 とも また 彼岸花は
「リコリス」=ギリシャ神話に出てくる女神の意=と呼ばれ 古くから日本の詩歌や
映画の題名にも登場しています
花後に細い葉が伸びて 翌年春には 全て枯れてしまう不思議な植物 花のあるときは葉がなくて
葉のときには花がないため 花と葉を同時に見ることができません また 結実もしないことから
種子はできませんが 地下の球根によって殖える変種との由
根に毒があり 寺院 墓地などに葉がないのに妖艶な花を咲かすので 死人花・幽霊花・捨て子花
など不吉な名で呼ばれ 日本ではあまり歓迎されないようですが けっして不快な花ではありません
欧米では園芸植物として育て愛される草花との由 おめでたい事が起こる兆しに咲く
「天上の赤花」 ですから
水に晒して有害成分・リコリンを除いた鱗茎・リンケイは 多量のでんぷんを含んでいるため
かっては 農家・民家の飢餓時などの非常食材として利用されたとの由
また 漢方では 鱗茎を 「石蒜・セキサン」 といい 去痰・キョタン 催吐・サイト薬に使うそうです
つきぬけて 天上の紺 曼殊沙華 山口 誓子
花言葉 : 「情熱」 「独立」 「再会」
<入居者T.I>
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