神戸と〈里〉の四季: 2020年8月アーカイブ

2号館の北側入り口を出ると白色のムクゲが
2号館入り口前通路の向かいには淡紅色のフヨウが咲いています

ムクゲ①2020.JPG草花に詳しい生活サービス課のK職員が、ムクゲ・フヨウについて詳しく教えてくださいました。
ムクゲもフヨウも、アオイ科フヨウ属の落葉低木。花弁は5枚で
多数の雄しべは合着して筒状になり、雌しべが突き出ている形状。
フヨウは、雄しべが先端で散開している形状。
花期は初夏から秋。同属のハイビスカスと花は似ている。

ムクゲ②2020.JPG 芙蓉2020.JPG〈ゆうゆうの里〉に入居する前、隣の庭にフヨウの純白の花が咲いたのを
眺めながら、三大寮歌のひとつ、旧一高寮歌「あゝ玉杯に」の2番を
口ずさんでいたことを思い出します。

芙蓉の雪の精をとり
 吉野の花の 華(か)を奪い
 清き心の ますらおが
 剣と筆とを とり持ちて
 ひとたび起(た)たば 何事か
 人生の偉業 成らざらん♪

明治の青年の心意気を感じる寮歌ですね

                       (入居者:I・M)

潟(きさかた)や 雨に西施(せいし)が ねぶの花  芭蕉
(九十九島が雨に濡れてかすむ象潟で、ねむの花が沈んだように見える。それは古代中国の美人 西施が憂いを抱いた姿のようである。)

 

前回の写真を見て、身内の者2人から「象潟や...」の句を思い出したと連絡あり、感銘を受けました。私も高校時代に古典でこの句に出会い、とても印象に残っています。

また1988年にこの句が切手「奥の細道シリーズ」の一つに採用されたことがあり、切手をみて懐かしく思い出しました。

ねむのき 切手写真1.jpg

ねむの木は7月20日に、<ゆうゆうの里>で撮りました。長雨の影響で、きれいな写真が撮れた最後のチャンスでした。それぞれの花で、雄しべの長い花糸が目立ちます。
東京に住む身内からの葉書によると、「ねむの木の子守唄」を作詞された美智子様の、ご実家跡はねむの木公園になっているそうです。

ねむの木続報②.JPG

夏は大きく枝を広げて涼しい木陰を作り、冬は切り株のように強く剪定しても、春先から枝が茂って大木になり、化粧用の頬紅の紅筆を連想させる花を咲かせます。
とても生命力が強い木ですね。

ねむの木続報③.JPG                         (入居者T・M)

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