2016年8月19日、恒例の夏祭りが催された。
猛暑日が平年の2倍もあったと言われる京都の夏、この日も猛暑日だったが参加者の数は例年よりも明らかに多かった。
京都施設揺藍期のころは、7号棟の多目的ホールでの開催だった。
金魚すくいやダーツ、職員が8号棟屋上の畑で作った西瓜で西瓜割りをし、みんなで分けあって食べたりしたものだ。
入居者は僅か100人足らず、職員の数の方が多かった位のこの時期、色んなものが不足気味だった。
例えばテラスの内風呂は、一人が風呂に入ると二人目のシャワーは湯が出ない。
給湯器の容量が小さかったからだ。
街灯3本の内1本だけ点灯、午後10時には曲がり角の1本のみを残し、他は消灯するので、あたりはほぼ真っ暗であった。
こう書いてくると、さぞかし入居者も職員もみんな暗い表情だったと連想されるだろうが逆だった。
食堂でもホールでも人がいれば談笑する姿があり、人々の表情は例外なしに屈託なく明るかった。
ただの懐古趣味ではない。
同時期の他の入居者に聞いても同じ答えが返ってくるだろう。
話が逸れそうなので夏祭りに戻すと、やはり内容も年々充実してきているように思う。
飲食の中身も盛り沢山になり、お神輿あり、盆踊りあり、プロの和太鼓ありと賑やかになった。
中でも和太鼓、仁太郎先生率いる和太鼓センターのプロの打ち手、いずれ劣らず熱気溢れる大技の連続は圧巻だった。
入居者の踊りも年々上手になってきて、今年はひと際盛り上がったように思えた。
長生きもしてみるものだな、と、感慨ひとしおの夜であった。
蛇足だが、夏祭り当日は満月だったことにお気づきだったでしょうか。
(入居者 N.M)
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