伊澤隆志ケーナリサイタルを聴いて
過日、喫茶白川で開催された伊澤氏のケーナリサイタルを拝聴した。
氏はフルート、オカリナの奏者として演奏会、コンクール、レッスンと
幅広く活躍されているが、ケーナに本格的に取り組まれたのは今年
の1月頃からで、リサイタルは初めてとの事である。
南米アンデス地方の民族楽器である【ケーナ】は、あまり馴染みの少
ない楽器であるが、その素朴で繊細、哀調を帯びた音色は聴く人の
心をいやしてくれる。ケーナといえば何と言っても「コンドルは飛んで
いく」、「花祭り」などの南米の民族音楽が思い出される。今回のリサ
イタルでもこの両曲は秀逸であったが、その他にもアイルランド民謡、
クラシックその他、果ては日本の歌メドレーまで幅広い曲目が演奏され、
南米民族音楽だけでないケーナの楽しさを満喫することが出来た。
中でも、私にとっては「G線上のアリア(バッハ)」が素晴らしく、衝撃的
であった。短期間でこの素朴な故に難しい楽器を巧みに操る伊澤氏の
能力には感服せざるを得ない。
(入居者 T.A)
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