花の命は短く・・・なかった
梅雨空が切れ目なく続いていた。 加えて新型コロナも、終息という 言葉が無意味に
いつまでもはびこっているから、
人々の話題も暗くなりがちな様子に、
明るい話題はないものか、
思案しながら朝の散歩に出た。
テラスのインターロッキングを歩くうちに、
ふと目に留まったのが、一輪の小さな花
である。 花は、里のいたるところに植栽
されていて、日々眼を楽しませてもらって
いるが、これはちょっと様子が違った。
ブロックとブロックの、僅か数ミリ程度の
隙間から芽生えたものだ。鉢で同じ花を
育てている人が傍に立っておられたので
聞くと、種が鉢から跳んで隙間に定着した
とのこと。 2号棟を離れて8号棟の農園に
向かう途中、古くから知り合いの入居者に
出会ったのでこの話をすると、「5号棟にも
あるよ」と。行ってみると5号棟のは、
また違う種類の花だった。 よく見ると、
隙間には苔や雑草が
生えているのだから、花があっても
不思議はない。
ただ、世界中がコロナに怯えているさなか、この可憐な花たちの生きざまに、
ささやかな感動があった。
花たちに感謝。
(入居者 N・M)
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