「乾漆あられ文様盛器」
これは、60歳頃、展覧会に出品した作品です。
乾漆の技法で作られています。乾漆とは、麻布を糊漆で貼り重ねる技法です。
平成2年の日本伝統工芸近畿展で最高賞をいただきました。
42歳の一主婦だった私が、めぐり合わせで、こんなに素晴らしい賞をいただき、人生においての出逢いは不思議だと感じています。
私が漆を始めたきっかけは、卵の殻のモザイクをしていたことです。
趣味としてしていた、モザイクの作品を、【茶の湯の窯師】の人間国宝の、
角谷一圭(かくたにいっけい)先生に見つけていただき、
漆の世界へ導いてもらうことができました。
これが、私の原点となった作品です。
このおかげで、現在の私があります。
今は体調の事もあり漆はお休みしていますが、思い出の作品はたくさんあります。
(入居者F.M)
今年も百人展で目の保養をさせて頂きました。ご一緒出来なかったのが残念です。日本伝統工芸展を見に行くのも体力的に負担となって参りました。また素晴らしい作品を見せて下さい。