明治半ばの日本で生まれた藤田は、80年を超える人生の半分以上をフランスで暮らしました。
20代後半にパリへ渡り、30代にはサロン・ドートンヌに作品が入選するなど、パリで華々しく活躍。太平洋戦争期は日本で作戦記録画を多数発表しますが、戦後は批判を招き、1949年、62歳の藤田は日本を離れます。
パリにおける名声と祖国における誤解との落差は彼の生前には埋まらず、晩年にはフランス国籍を取得した藤田嗣治(レオナール・フジタ1886~1968)は欧州でその生涯を終えました。
この世を去って50年目を迎えるにあたり、国内外の公的コレクションを中心に約120点を精選。
史上最大規模の大回顧展が開催されるとのことなので、今まで何回か藤田嗣治展を見てきましたが、これは最後の機会だと思い会期は12月16日までなので京都国立近代美術館に向かいました。
「風景画」「肖像画」「裸婦」「宗教画」などのテーマのもとに、藤田の画業の全貌をとらえ、「乳白色の下地」による裸婦の代表作が一堂に会するのみならず、初来日となる作品や、従来あまり紹介されてこなかった作品も展示されていました。膝、腰の痛みの為長い間訪れることの無かった京都でした。 私を招き寄せた「藤田嗣治展」は思いがけぬ収穫でした。
オキナグサ
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