「佐倉ゆうゆうの里」が下総台地の一角、標高30メートルの高台に位置することは、台地の南側を流れる「高崎川」の川べりに立てば容易に実感できます。しかし、ここからは「厚生園病院」の屋上を望むことはできても、それに隣接するはずのゆうゆうの里は前面の樹木の中に埋没して見えません。
近くにある佐倉警察からは展望可能と思われるものの、写真撮影と称して警察を訪れるわけにはゆきません。そこで2月のある晴れた日、里バスがJR線を跨ぐ陸橋上から台地を試写し、画面を引き伸ばしてみたところ、中央に見える厚生園病院の右寄りに1号館5階の姿だけでなく、その前にある病院の収納庫まで葉を落とした冬木立を通して確認することができました。
折りしも高崎川では、北方に戻るのも間近と思われる鴨の群がせわし気に水中を漁っていました。弥生時代、この辺りの海水が退き陸地化が進んだ中に高崎川の原形が現れた頃から、鴨たちは世代を重ねてここに飛来していることと想像されます。水質汚濁がようやく終わったかに見える今日、途切れることなく彼らの姿を見続けたいものです。
(コミュニティ特派員 U)
なかなか素晴らしい記事と写真です。細やかな観察眼の持ち主のようですね。今後も期待しています。